青森と函館は北海道新幹線を使えば最速約1時間45分で結ばれている。2016年の開業以来、この2都市をセットで旅するスタイルが定着し、2024年には青森県内での函館周遊旅行者が前年比15%増加した(青森県観光物産国際交流協会発表)。2泊3日あれば、青森側でのっけ丼・ねぶた文化・秘湯温泉を体験し、函館側で五稜郭・ベイエリア・山頂夜景を制覇できる。この記事は2026年4月現在の情報をもとに、新幹線を軸にした最効率の周遊ルートを案内する。
📅 最終更新: 2026年5月8日
✅ 情報確認: 公式サイト・現地情報
※営業時間・料金・在庫状況は変更の可能性があります。お出かけ・ご注文前に公式サイトをご確認ください。
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青森×函館の周遊、なぜ今がチャンスなのか?
かつて津軽海峡を越えるには青函連絡船か在来線特急しかなく、青森〜函館の所要時間は3時間を超えていた。北海道新幹線開業後は新青森〜奥津軽いまべつ〜木古内経由で約1時間45分に短縮され、旅行計画の自由度が大きく上がった。北海道新幹線の札幌延伸は2030年代後半の見込みで、函館駅への乗り入れは構想段階だが、現状でも新函館北斗駅からはこだてライナーで函館駅まで約15分で移動できる。
青森県観光連盟によれば、2024年の青森県への観光入込客数は約3,519万人。そのうち函館との周遊旅行者は増加傾向にあり、特に桜シーズン(4〜5月)と夏祭りシーズン(7〜8月)に集中している。早割を使えば東京〜新函館北斗の指定席が15,000円台で購入できるケースもあり、費用面のハードルも下がった。
同じ旅費でどちらかを選ぶ必要はもうない。隣の市へ行く感覚で津軽海峡を渡れる時代が、この旅を「欲張り」ではなく「賢い選択」に変えている。
北海道新幹線、どう乗る?料金と割引切符の基本
東京から青森・函館をまとめて訪問する場合、新幹線の使い方次第で費用が大きく変わる。まず基本ルートを把握しておこう。
おすすめ乗車パターン
1日目は東京〜新青森のはやぶさ(所要約3時間20分、指定席¥18,110〜、2026年3月改定後・JR東日本公式)で青森入り。2日目は新青森→新函館北斗(はやぶさ、約1時間)→はこだてライナーで函館駅(約15分)というルートが基本だ。3日目は新函館北斗から東京へ直接戻れる(はやぶさ、約4時間10分)。
節約のコツ:えきねっとトクだ値
JR東日本の「えきねっとトクだ値」は乗車日の14日前までに購入すれば25〜30%引き(お先にトクだ値で最大50%引きも)。東京〜新函館北斗(途中停車含む)が通常¥24,200前後のところ、¥15,000台になることもある。「乗車券+特急券」のセット購入が前提で、払い戻し手数料がやや高いため日程確定後に購入するのが鉄則だ。また、青函トンネルを含む区間はJR北海道のポイント割引が適用されないため、えきねっと一括購入が最も安くなる。
1日目:青森市内|のっけ丼・ねぶたの家・酸ヶ湯温泉
新青森駅に降り立った瞬間、空気が変わる。本州の先端まで来た、という静かな実感と、少し湿り気を帯びた海風が頬に当たる。荷物を駅のコインロッカーに預け、まず青森駅方面へ向かおう。
午前:青森魚菜センターでのっけ丼体験
青森駅から徒歩5分の青森魚菜センターは朝7時から営業している(火曜定休、GW・ねぶた期間等は変更あり)。入口でご飯の食券(1枚¥190、12枚綴り¥2,200)を購入し、場内30店舗以上から好きな具材を選んで丼を完成させる「のっけ丼」スタイルが名物だ。
うにを1枚載せた瞬間、黄金色の粒が白飯の上に広がる。口に含むと磯の香りとともにとろける濃厚さが舌を包み、後からほのかな甘みが追いかけてくる。活いか2切れ、甘エビ3尾、いくら少量を足しても1,500円以内に収まることが多い。青森の海産物をこの鮮度・価格で食べられる場所は、市内でほかに見当たらない。
午後:ねぶたの家ワラッセ(入館料¥620)
青森駅に隣接するワラッセは通年で本物のねぶたを展示している施設だ(営業時間9:00〜18:00、最終入場17:30、休館日: 12/31・1/1・8/9〜10)。実物大のねぶた5〜6台が暗いホール内にぼんやりと光を宿す。近づいて和紙越しに見ると、赤・青・黄の色が複雑に重なり合って奥行きをつくり出している。施設内でサンプル再生される太鼓の音は、低音が腹の底まで響いてくる種類のものだ。
観覧には60〜90分が目安。館内のショップではねぶたモチーフの手鏡・扇子・Tシャツが揃っており、函館でも買えない青森限定のみやげとして人気が高い。
夜:酸ヶ湯温泉でリセット(日帰り入浴¥1,000)
青森駅から路線バス(JRバス東北・みずうみ号)で約65分、¥1,570で酸ヶ湯温泉に到着する。ヒバ千人風呂は、その名の通り160畳の広さを誇る混浴大浴場だ(酸ヶ湯温泉旅館公式サイト、2026年4月現在)。脱衣所の引き戸を開けると、硫黄の刺激臭と白い湯気が一気に押し寄せてくる。
乳白色の強酸性泉(pH1.9〜2.4)に足を踏み入れると、皮膚がじんわりと反応して疲れた筋肉がほぐれていく感覚がある。ヒバ材の香りが湯気に混じり、視覚・嗅覚・触覚を同時に刺激するこの空間は、観光地の温泉とは別物だ。日帰り入浴は¥1,000(2026年4月現在)、混浴に抵抗があれば男女別の「玉の湯」を選べる。
2日目:函館へ移動|五稜郭・元町・函館山夜景の黄金コース
翌朝9時前後に新青森を出発すれば、函館駅には11時ごろに到着できる。ホテルに荷物を預け、すぐに観光を始めよう。
午前:五稜郭(タワー入館¥1,200、所要1〜2時間)
市電で五稜郭公園前へ(区間制¥250〜300)。五稜郭タワーに上ると、地上90mの展望台から星形の城郭が視界いっぱいに広がる。実際に見るまで、写真で見た形がこれほど完璧だとは想像しにくい。春(4月下旬〜5月上旬)には堀を縁取る約1,600本の桜が咲き、花びらが水面に浮かぶ情景が見下ろせる。
午後:元町・ベイエリア散策(無料)
五稜郭から市電で元町方面へ。石畳の坂道が続く元町エリアでは、ヨーロッパ風の洋館と古い教会が肩を並べている。靴底に伝わる石畳の微妙な凹凸と、潮の香りが混じった海風が旅情を高める。ベイエリアの赤レンガ倉庫群(明治時代に建設)にはお土産店・カフェが充実しており、函館名物の「塩ラーメン」(¥850〜1,200)を提供する店も多い。
夜:函館山夜景(ロープウェイ往復¥1,800)
日没30分後が夜景の最も美しいタイミングとされる(観光協会推奨)。ロープウェイは約3分で山頂(標高334m)へ到達する。展望台から見下ろすと、くびれた地形の両側に函館湾と津軽海峡が広がり、その間に市街地の光が帯状に輝く。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで3つ星を獲得したこの夜景は、世界三大夜景の一つに数えられることもある。
ただし、混雑シーズンは山頂展望台で60分待ちになることがある。日没30分前までに山麓駅に並んでおくと、入り乱れずに鑑賞できる。防寒着は季節問わず必須で、夏でも山頂は10℃以上気温が下がることを念頭に置きたい。
3日目:函館朝市から弘前城観光へ
函館での最後の朝は早起きが鉄則だ。ホテルを6時半ごろ出発できれば、朝市を満喫してから弘前への移動時間を十分に確保できる。
早朝:函館朝市(営業6〜14時頃)
函館駅前の朝市には約250店舗が集まる(函館市場協同組合公式情報)。名物の活いか踊り食い(1杯¥1,000〜1,500)は朝6時から体験できる店がある。
水槽の中でゆっくり動く烏賊が、5分後には皿の上に透明な姿で並ぶ。箸でつまんだ瞬間、コリコリとした食感が返ってくる。磯の甘みと自然な塩気が舌に広がり、醤油をつけすぎると逆にもったいないと感じるほど、素材そのものの旨みが際立っている。朝市の海鮮丼(¥1,500〜2,500)と組み合わせれば、函館の海の幸を余すことなく楽しめる。
午前:函館→弘前へ移動(所要約2時間30分)
函館駅→新函館北斗(はこだてライナー約15分)→新青森(はやぶさ約1時間)→弘前(奥羽本線約40〜50分)というルートで移動する。弘前城(弘前公園)は約49万㎡の敷地に東北唯一の現存天守(1811年再建、国重要文化財)を擁する青森最大の観光地だ。
弘前公園内の桜は約2,600本で、弘前さくらまつり期間(例年4月下旬〜5月上旬)には全国屈指の花見スポットになる。桜の花びらが外濠の水面を埋め尽くす「花筏」の景色は、五稜郭とはまた異なる静謐な美しさがある。公園内は徒歩1〜2時間で一周できるサイズ感で、旅の締めくくりにちょうどいい。
費用シミュレーション|実際にいくらかかる?
東京起点の2泊3日、2人旅を想定した概算費用は以下の通りだ。
| 項目 | 概算(1人あたり) |
|---|---|
| 新幹線(東京⇔函館、青森経由・えきねっと早割使用) | ¥20,000〜28,000 |
| 宿泊2泊(青森1泊+函館1泊、ビジネス〜中級ホテル) | ¥10,000〜20,000 |
| 食事(朝昼晩×3日) | ¥8,000〜12,000 |
| 観光・現地交通費 | ¥6,000〜10,000 |
| 合計 | ¥43,000〜68,000 |
じゃらんや楽天トラベルのポイントを活用すれば、宿泊費をさらに抑えることが可能だ。また、宿泊予約と新幹線をセット購入できる「JR+ホテルパック」は早期申し込みで1人あたり5,000〜10,000円の節約になることが多い。
いつ行くのがベスト?季節別アレンジ提案
この周遊ルートは通年楽しめるが、シーズンによって体験できるコンテンツが異なる。旅の目的に合わせて時期を選ぼう。
4月下旬〜5月上旬(春)は弘前の桜2,600本と函館五稜郭の桜1,600本を同じ旅でW制覇できる最大のチャンスだ。ただし桜まつり期間は宿の確保が3ヶ月前から難しくなる。早めの予約が必須。
7〜8月(夏)は青森ねぶた祭(8月2〜7日)と函館港まつり(8月1〜5日)が重なるシーズンだ。ねぶたは跳人(はねと)として参加することもでき、夜の市街地を巡るエネルギーは圧倒的。ただし宿の混雑は年間で最も激しく、定価の1.5〜2倍になるケースもある。
10〜11月(秋)は八甲田山の紅葉(10月中旬〜下旬)に足を延ばすアレンジが人気だ。観光客が減って宿も取りやすく、酸ヶ湯温泉は初雪の時期と重なる美しい景色が見られる。
12〜3月(冬)は函館山の夜景が最も澄んで見える季節。青森市内は豪雪になるため移動時間に余裕を持たせること。酸ヶ湯温泉の雪見露天風呂は、日本の冬旅で最上位の体験の一つだ。
この記事は2026年4月現在の情報をもとにしています。料金・時刻・営業時間等は変更になる場合があるため、最新の情報は各施設の公式サイトでご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q: 青森から函館への移動時間はどれくらいですか?
A: 新幹線はやぶさ(新青森→新函館北斗、約1時間)+はこだてライナー(約15分)で合計約1時間15分〜1時間30分です。乗り換えは新函館北斗駅でのはこだてライナーへの1回のみです。
Q: レンタカーなしでも周遊できますか?
A: 青森市内・函館市内は市電・バス・徒歩で十分回れます。酸ヶ湯温泉へは青森駅からJRバス東北(みずうみ号)が運行しています(所要約65分、¥1,570)。弘前へもJR奥羽本線で青森駅から約40〜50分(¥680)です。
Q: 子連れでも楽しめますか?
A: はい。ねぶたの家ワラッセ(小・中学生260円)、五稜郭タワー(小学生¥600)、函館朝市の活いか体験など、子どもが楽しめるコンテンツが揃っています。酸ヶ湯温泉の千人風呂は混浴のため、家族連れには同館の玉の湯(男女別)がおすすめです。
Q: 2泊はどこに泊まるのがおすすめですか?
A: 1泊目は青森市内(新青森駅周辺か酸ヶ湯温泉泊)、2泊目は函館市内(ベイエリア周辺か湯の川温泉エリア)がおすすめです。函館は¥6,000台のビジネスホテルから高級旅館まで幅広い選択肢があります。
Q: 北海道新幹線の早割はどこで買えますか?
A: JR東日本の「えきねっと」でトクだ値・えきねっと早特を購入できます。乗車日の14日前までが購入条件で、25〜30%引き(お先にトクだ値で最大50%引きも)になります。日程が確定したら早めに手配しましょう。



