北国ならではの雪景色を楽しみながら、温かい湯に浸かる贅沢なひととき。青森県には、冬の観光のハイライトとなる、日帰りでも楽しめる雪見露天風呂が点在しています。ここでは、厳選した7つの温泉地をご紹介します。
▼ あなたに合うのは?青森雪見風呂・目的別比較表
| 温泉地 | 特徴・キーワード | こんな人におすすめ | アクセス |
|---|---|---|---|
| ① 嶽温泉 | 白濁湯・歴史・山の雪景色 | 泉質重視・湯治体験 | バス約50分 |
| ② 浅虫温泉 | 海と雪・展望風呂 | 絶景・電車旅・冬の海 | ◎ 駅徒歩圏内 |
| ③ 不老ふ死温泉 | 海辺の露天・夕日・秘湯 | 絶景・非日常体験 | 送迎バス利用 |
| ④ 青森屋 | エンタメ・浮湯・リゾート | カップル・家族連れ | 送迎バス利用 |
| ⑤ 板留温泉 | 静寂・川のせせらぎ | 隠れ家・静かに滞在 | 車/バス推奨 |
| ⑥ 碇ヶ関温泉 | 複数の源泉・湯めぐり | 温泉通・ローカル感 | 車/駅近もあり |
| ⑦ まちなかおんせん | 駅近・天然温泉 | 日帰り・ビジネス | ◎ 青森駅徒歩5分 |
1. 嶽温泉【弘前】白濁湯と岩木山の雪景色
岩木山の麓、標高450mに位置する嶽温泉は、約350年の歴史を誇る湯治場です。白く濁った硫黄泉は、神経痛やリウマチ、糖尿病などに効能があるとされ、古くから多くの人々に愛されてきました。冬には岩木山の雄大な雪景色を眺めながら、源泉かけ流しの温泉を楽しめます。「嶽ホテル」は総ヒバ造りの内湯に加え、屋根付きの露天風呂を備えており、雪見風呂を満喫できます。
泉質: 酸性・含硫黄-カルシウム-塩化物泉(低張性酸性高温泉)
主な効能: 神経痛、筋肉痛、関節痛、慢性消化器病、冷え性、疲労回復など
アクセス: JR弘前駅から弘南バス「嶽温泉」行きで約50分
代表的な宿:
嶽ホテル(露天風呂あり)TEL: 0172-83-2045
小島旅館(内湯のみ)TEL: 0172-83-2130
ご注意: 2022年末より源泉の温度低下・湯量減少の問題が発生しましたが、現在は復旧に向けた対応が進められています。多くの旅館で通常営業していますが、一部閉業した施設もあるため、営業状況については事前に各旅館へ直接お問い合わせください。
❄️ 合わせて行きたい冬スポット:弘前城(弘前公園)
嶽温泉から車・バスで市内へ。2月には「弘前城雪燈籠まつり」が開催され、幻想的な雪景色を楽しめます。温泉で温まった翌日の観光におすすめです。
2. 浅虫温泉【青森市】海と雪の絶景を楽しむ
「東北の熱海」とも称される浅虫温泉は、平安時代に慈覚大師円仁によって発見されたと伝わる歴史ある温泉郷です。陸奥湾に面した立地から、雪景色と海を同時に楽しめる絶好のロケーションが魅力です。「南部屋・海扇閣」は最上階9階に展望大浴場と露天風呂を備え、陸奥湾を眺めながらの雪見風呂は格別です。創業400年の「椿館」では9本の自家源泉を持ち、露天風呂や貸切風呂も完備。青森駅からのアクセスも良好で、気軽に訪れることができます。
泉質: ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
主な効能: 神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復など
アクセス: 青い森鉄道「浅虫温泉駅」下車徒歩2~6分
代表的な宿:
南部屋・海扇閣(露天風呂あり)TEL: 017-752-4411
椿館(露天風呂・貸切風呂あり)TEL: 017-752-3341
❄️ 合わせて行きたい冬スポット:浅虫水族館
温泉街からすぐ近く。冬の寒い日でも、屋内でイルカショーやトンネル水槽を快適に楽しめます。お子様連れにも人気のスポットです。
3. 黄金崎不老ふ死温泉【深浦】日本海と一体化する秘湯
日本海の波打ち際にある露天風呂で知られる秘湯です。赤褐色の鉄分豊富な湯と、日本海に沈む夕日の絶景は全国的にも有名。冬季は雪と荒波が演出するダイナミックな景観が広がります。海岸に造られた露天風呂は、まさに大自然と一体になれる開放感。冬季も天候が許す限り入浴可能ですが、波浪や強風により入浴できない場合もあります。
泉質: ナトリウム-塩化物強塩泉(含鉄)
主な効能: 神経痛、リウマチ、婦人病、皮膚病など
アクセス: JR五能線「ウェスパ椿山駅」から送迎バスあり
施設情報: 黄金崎不老ふ死温泉 TEL: 0173-74-3500
ご注意: 冬季は気温や強風の影響で湯温が上がらない場合、混浴露天風呂のみの利用となることがあります。悪天候時は露天風呂が利用できない場合もありますので、事前に施設へお問い合わせください。
❄️ 合わせて行きたい冬スポット:リゾートしらかみ(五能線)
温泉へ向かう列車そのものが観光体験。車窓から眺める冬の日本海の荒波は圧巻です。人気の観光列車のため事前予約がおすすめです。
4. 星野リゾート 青森屋【三沢】幻想的な浮湯体験
「のれそれ(目一杯)青森」をコンセプトに、青森の文化と温泉を楽しめるリゾート施設です。広大な敷地内には、四季折々の景色を楽しめる露天風呂「浮湯」があります。冬季は雪景色の中、池に浮かぶような幻想的な露天風呂体験が可能。ねぶた祭りをイメージした館内装飾や、青森の郷土料理も楽しめます。
泉質: アルカリ性単純温泉
主な効能: 神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性など
アクセス: 青い森鉄道「三沢駅」から無料シャトルバスで約3分
施設情報: 星野リゾート 青森屋 TEL: 050-3134-8094(予約)
5. 板留温泉【黒石】津軽の奥座敷で静かな雪見
津軽の奥座敷として親しまれる黒石温泉郷の一つ。浅瀬石川沿いに温泉街が広がり、静かな山間の雰囲気が魅力です。寛永元年(1624年)開湯と伝わり、400年以上の歴史を持ちます。肌に優しい美肌の湯として知られています。「旅の宿 斉川」では大浴場、露天風呂、信楽焼の貸切風呂を備え、川のせせらぎを聞きながら津軽の奥座敷としての情緒を味わえます。また近隣には「ランプの宿 青荷温泉」もあり、秘湯めぐりもおすすめです。
泉質: カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
主な効能: 神経痛、筋肉痛、美肌、疲労回復など
アクセス: 東北自動車道黒石ICから車で約10分
代表的な宿:
旅の宿 斉川(露天風呂あり)TEL: 0172-54-8626
❄️ 合わせて行きたい冬スポット:中町こみせ通り
藩政時代から続くアーケード状の通り。木造の屋根が続いているため、雪の日でも濡れずに散策でき、造り酒屋や和菓子店巡りが楽しめます。
6. 碇ヶ関温泉郷【平川】異なる泉質を楽しむ湯治場
津軽と南部の境に位置し、古くから湯治場として栄えた温泉郷です。複数の源泉を持ち、それぞれ異なる泉質を楽しめるのが特徴。冬季は積雪量が多く、本格的な雪見風呂が体験できます。「羽州路の宿 あいのり」では、二酸化炭素の泡が立つ珍しい「赤湯」と単純泉の2種類の源泉を楽しめます。岩露天風呂では雪景色を眺めながらの入浴が可能です。
泉質: 単純温泉、ナトリウム-塩化物泉
主な効能: 神経痛、筋肉痛、冷え性、疲労回復など
アクセス: JR碇ケ関駅から車で約10分
代表的な宿:
羽州路の宿 あいのり(露天風呂あり)TEL: 0172-49-5005
❄️ 合わせて行きたい冬スポット:盛美園(せいびえん)
「借りぐらしのアリエッティ」の舞台モデルとも言われる国指定名勝。雪化粧をした日本庭園の美しさは格別で、静寂な時間を過ごせます。
7. 青森まちなかおんせん【駅近】日帰りで楽しむ天然温泉
青森駅周辺で天然温泉の露天風呂を楽しめる貴重な施設です。駅から徒歩約5分という好立地で、観光やビジネスの合間に気軽に立ち寄れます。源泉名は「古川温泉」で、ナトリウム-塩化物泉の天然温泉。街なかにいながら、大風呂・露天風呂・薬湯・サウナなど多様な浴槽を備え、雪降る露天風呂で旅の疲れを癒すことができます。青森センターホテルに併設されており、宿泊者は無料で利用可能です。
泉質: ナトリウム-塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
主な効能: 神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復など
営業時間: 6:00~24:00(年中無休、メンテナンス休館日あり)
料金: 大人480円、子供170円
アクセス: JR青森駅から徒歩約5分
施設情報: 青森まちなかおんせん TEL: 017-762-7788
❄️ 合わせて行きたい冬スポット:ねぶたの家 ワ・ラッセ
青森駅から徒歩すぐ。冬に訪れても、熱気あふれる「ねぶた祭り」の大型ねぶたを間近で見学できる、青森市観光の必須スポットです。
冬の青森温泉旅の注意点とアクセス(車・雪道)
青森の冬は厳しい寒さと豪雪が特徴です。温泉めぐりを計画する際は、以下の点にご注意ください。
レンタカーや車での移動は雪道に注意: 山間部の温泉は冬季通行止めや積雪による遅延の可能性があります。
営業状況の事前確認: 季節や天候により営業時間が変更される場合があります。特に源泉に関わる問題や施設の都合で休業している場合もありますので、必ず事前にお電話でご確認ください。
防寒対策: 露天風呂から上がる際の寒暖差に備え、十分な防寒具をご用意ください。
公共交通機関: 冬季ダイヤや運休に注意し、余裕を持った計画を。
雪国青森ならではの雪見露天風呂は、冬だけの特別な体験。温かい湯と幻想的な雪景色に包まれて、心も体も癒される旅をお楽しみください。
