青森県の春は、息をのむほど美しい桜の風景と、心身を癒やす温泉の温もりが調和する特別な季節です。4月下旬から5月にかけて、満開の桜と新緑、そして各地の名湯を組み合わせた、忘れられない旅に出かけてみませんか?ここでは、春の青森を満喫するためのモデルコースと、おすすめの温泉地をご紹介します。
- この記事の情報は2025年4月13日現在の調査に基づいています。
- 桜の見頃、祭りや恐山の開山日程、各施設の営業時間・料金、日帰り入浴の可否、交通アクセス(道路状況、公共交通機関の時刻・運行状況)などは、年や状況によって大きく変動します。
- ご旅行前には、必ず弘前観光コンベンション協会、各温泉地の観光協会、各施設、交通機関の公式サイト等で最新情報を直接ご確認ください。

1. 弘前さくらまつりと名湯を巡る3日間コース(案)
【コース概要】 日本一とも言われる弘前城の桜を堪能し、歴史ある温泉や秘湯でリラックス。新緑の美しい自然にも触れるコースです。
- 1日目:弘前公園の桜と大鰐温泉
- 午前: JR弘前駅到着後、弘前公園へ。
- 午後: 弘前城と約2,600本の桜が織りなす絶景を心ゆくまで鑑賞。西濠の「桜のトンネル」や、お濠を埋め尽くす「花筏(はないかだ)」は必見。夜桜ライトアップも幻想的です(要開催確認)。
- 夕方以降: 大鰐(おおわに)温泉へ移動(弘前市内から車で約30分、電車利用も可)。
- 宿泊地候補: 大鰐温泉郷
- 温泉特徴: 約800年の歴史を持つ温泉地。含石膏食塩泉などが多く、湯冷めしにくいのが特徴。疲労回復効果も期待でき、桜鑑賞で歩き疲れた体を癒やすのに最適です。風情ある温泉街の散策も楽しめます。
- 宿の例: 大鰐温泉郷には旅館やホテルがあります(例:「青森ワイナリーホテル」など)。宿泊予約は早めに行い、各施設の詳細をご確認ください。
- 2日目:白神山地エリアとランプの宿・青荷温泉
- 午前: 大鰐温泉から白神山地方面へドライブ(車で約1時間半~、※ルートと所要時間は要確認)。
- 午後: 世界遺産・白神山地の麓で新緑を感じる散策を。(注意:春先は残雪が多く、アクセスできるエリアや散策路が限定されます。必ず事前に道路情報や現地の状況をご確認ください。)
- 夕方以降: 秘湯として名高い青荷(あおに)温泉へ移動(白神エリアから青荷温泉への移動時間も要確認)。
- 宿泊施設:ランプの宿 青荷温泉
- 住所(参考): 青森県黒石市沖浦青荷沢滝ノ上1-7
- 特徴: 電気が通っておらず、ランプの灯りだけで過ごすノスタルジックな一軒宿。渓流沿いの露天風呂など4つの湯があり、自然に抱かれた静寂の中で特別な時間を過ごせます。
- 予約: 人気のため早期予約が必須です。必ず公式サイトで詳細をご確認ください。
- 3日目:奥入瀬渓流と名湯・酸ヶ湯温泉
- 午前: 青荷温泉から十和田湖・奥入瀬渓流方面へドライブ(車で約2時間~、※ルートと所要時間は要確認)。
- 午後: 雪解け水で勢いを増した奥入瀬渓流を散策。マイナスイオンと新緑に癒されます。
- 夕方以降: 八甲田山中にある酸ヶ湯(すかゆ)温泉へ。
- 宿泊施設:酸ヶ湯温泉旅館
- 住所(参考): 青森県青森市荒川南荒川山国有林酸湯沢50
- 特徴: 300年以上の歴史を持つ湯治場で、「ヒバ千人風呂」(混浴、女性専用時間あり)が有名。白濁した強酸性の硫黄泉は、様々な効能があると言われています。春はまだ雪が残っていることも多く、運が良ければ雪見風呂も楽しめます。
- 予約・日帰り: 宿泊のほか日帰り入浴も可能ですが、料金や時間は必ず公式サイトでご確認ください。

2. 下北半島・恐山開山と秘湯を訪ねる2日間コース(案)
【コース概要】 霊場恐山の開山に合わせ、下北半島の神秘的な雰囲気と素朴な温泉を巡るコースです。
- 1日目:浅虫温泉と下北の湯へ
- 午前: JR青森駅から青い森鉄道で浅虫(あさむし)温泉へ(約20分)。
- 午後: 陸奥湾を望む浅虫温泉で日帰り入浴を楽しむ(各施設の利用可否・時間は要確認)。その後、電車やレンタカーで下北半島へ移動(※移動時間長い)。
- 宿泊地候補: 下風呂(しもふろ)温泉郷 または むつ市内
- 下風呂温泉特徴: 下北半島北部の風間浦村にある歴史ある温泉地。硫黄泉など複数の泉質が楽しめ、津軽海峡の海の幸も魅力。素朴な漁港の風情が漂います。
- 宿の例: 下風呂温泉郷には複数の旅館があります(例:「まるほん旅館」など)。必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。 むつ市内のホテルも拠点として便利です。
- 2日目:霊場恐山と恐山温泉
- 午前: 宿泊地から恐山へ(例年5月1日開山、要確認)。開山直後は混雑する可能性あり。
- 午後: 日本三大霊場の一つ、恐山菩提寺を参拝。地獄谷や宇曽利湖など独特の景観を巡る。
- 温泉: 恐山境内の恐山温泉(湯小屋)で入浴。強酸性の硫黄泉で心身を清める。(※入山料別途必要、入浴時間等要確認)
- 夕方以降: むつ市内または下北駅へ移動し、帰路へ(※交通機関の時間は要確認)。

その他の青森県 春におすすめの温泉地(例)
- 奥入瀬渓流温泉(十和田市): 奥入瀬渓流の入口、焼山地区周辺にある温泉地。アルカリ性単純温泉など肌に優しい泉質が多い傾向。新緑シーズンの渓流散策と合わせて訪れるのに最適。(例:「奥入瀬グリーンホテル」など ※要最新情報確認)
- 八甲田温泉(青森市): 八甲田山中に点在する温泉群の総称。酸ヶ湯温泉も含まれますが、他にも「ぬぐだまりの里 秘湯 八甲田温泉」など、泉質の異なる個性的な湯があります。春は残雪と新緑のコントラストが美しい。(※冬季閉鎖の施設・道路あり、要確認)
- 黄金崎不老ふ死温泉(深浦町): 日本海に面した絶景の露天風呂が有名な温泉。茶褐色の含鉄強塩化物泉。海に沈む夕日を眺めながらの入浴は格別です。春の穏やかな日本海もまた美しい。(※日帰り入浴の時間制限などに注意、要確認)
- 古遠部(ふるとうべ)温泉(外ヶ浜町): 津軽半島蟹田にある一軒宿の温泉。鉄分を含んだ赤褐色のお湯が特徴。地元の人々に愛される素朴な雰囲気が魅力です。(※日帰り入浴可否・時間要確認)
春の青森温泉旅行の注意点
- 気候と服装: 4月はまだ寒く、特に山間部では雪が残っていることも。ダウンジャケットなど冬の服装が必要な日もあります。5月も朝晩は冷え込むため、重ね着で調整できる服装が必須です。
- 交通アクセス:
- 弘前さくらまつり期間中は弘前市内および周辺道路が大変混雑します。公共交通機関の利用や、時間に余裕を持った移動をおすすめします。
- 山間部の道路は、春先はまだ冬季閉鎖が解除されていない、または路面状況が悪い場合があります。車の運転は事前に道路情報を必ず確認してください。
- 公共交通機関は本数が少ない路線もあります。時刻表は事前にしっかり確認しましょう。
- 温泉巡りのコツ:
- 人気の宿や、部屋数の少ない秘湯は早めの予約が確実です。
- 日帰り入浴を利用する場合、受付時間や定休日、清掃時間などを事前に確認しましょう。
- タオルは持参するのが基本(特に日帰り入浴)。

おすすめ持ち物(例)
- タオル・バスタオル(複数枚あると便利)
- 歩きやすい靴(散策用)
- 重ね着できる服装、防寒着(特に4月や標高の高い場所)
- 雨具
- 保湿クリーム(温泉後のケア)
- (必要であれば)カメラ、モバイルバッテリー

まとめ
桜のピンク、新緑のグリーン、そして温泉の温もり…。春の青森県は、五感を満たす色彩と癒やしに溢れています。日本一の桜と称される弘前の景色と、歴史ある名湯・秘湯を巡る旅は、きっと心に残る特別な体験となるでしょう。5月には神秘的な恐山も開山します。
最新情報をしっかりと確認し、安全に注意しながら、 自然の恵みと温泉文化が息づく春の青森へ、リフレッシュの旅に出かけてみませんか?